桜の道を辿って
懐かしの街に足を踏み入れ
懐かしの顔を見つける
桜の道が繋ぐもの
それは
優しい思い出であり
今であり
これから紡ぎだす未来
優しく愛おしい日々に
桜の道を辿って
懐かしの街に足を踏み入れ
懐かしの顔を見つける
桜の道が繋ぐもの
それは
優しい思い出であり
今であり
これから紡ぎだす未来
風が吹いてはしなり
何度となく
枝葉は折れたけれど
根だけは
どうにか生きていて
芽を出し続ける
こう在りたいと願う気持ちは
いつも胸の中にあって
岐路に直面するたび
導いてくれる
変わらずに
持ち続けているものを
大事に
どんな形であっても
実を結ぶまで
花を咲き終え
実を結ぶ
その段階で
できないことと
できること
できない今だからこそ
できることを
ひたすら味わいなさいと
教えられているようで
花の絨毯は
あと数日鮮やかに
地面を彩ります
解けた靴紐を
結ぶように
取れたボタンを
縫い付けるように
花の水遣りのように
小さくて些細な作業を
積み重ねてゆく
人との関わり合いには
終わりもゴールもなくて
まるで生き物のよう
尽きることなく
巡り巡る気持ちの流れを
自由に
そのままに
新鮮な心持ちで臨んだ1日は
淡々と過ぎてゆきました
目に留ったサザンカ
咲いている今は
花にとっては特別な時間で
自分にとってだけではなく
周りに溢れている誰かの特別に
気がつくための
いつも通りの穏やかな日
特別と普通の境目を
なくしてゆけたら
よく不安になっていたなと
振り返ります
不安や疑いの気持ちに
時間と心を費やすよりも
前向きな力
明るめの未来と運命
そして相手の幸せを
信じる方向に
心を寄せる方が
美しい
信じることは祈ること
水面の氷は
お昼近くには溶けていました
春の陽射しに暖められ
綺麗に
消えていたのです
あの通りを通ったら
思い出したよ
風が通って髪がなびく
日が差して目を細める
好きだと聞いていた花が咲く
何気ない瞬間に
脳裏をよぎる
思い出の引き金
思い出すことも
思い出されることも
どちらも嬉しいものです
会えたときの
喜びのための
会えない
会わない
時間なのでしょう
短く儚くも
尊く美しい時間よ
会って気がつくことがあります
私はこの人に
とても会いたかったと
時間の密度がぐんと濃くなって
いつもの感覚とは明らかに違っている
共有している一緒の時間
その一瞬一瞬を覚えていたいほど
細胞が喜んでいるような
魂が自由になるような
そんな繋がり
何気ないように出逢えた時には
こんなにも温かな感情が
生まれるとは思っていなくて
そうすると
自分の辿る人生が
大きな流れに委ねられているような
気さえするのです
知人から久しぶりの連絡
心温まる近況とともに
それはまるで
前のめりになっていた
私の背中を軽く叩いて
後ろを振り向かせたような
出来事でした
一つの方向もいいけど
後ろもあるよ
横も見て
上もある
はっと気がつき
少し立ち止まる
懐かしの人からの連絡は
良いものです