半分

悲しいことや
辛いことは
半分に

嬉しいことや
楽しいことは
倍以上に

気持ちを分け合って
共感してくれて
そっと祈ってくれる

この短い人生で
選んだのか
自然に引き合ったのか
分かるはずもないけれど

紆余曲折を経て
今繋がっている
関わり合えている愛すべき人に
ありがとうと伝えたい

すみれ

同じ目線になって
初めて気がついた

ささやかで
芯の強さを感じる
佇まい

誰も傷つけることなしに
微笑ませるだけという在り方が
潔い

生まれ変わったら
すみれになりたいと
言った人がいたというけれど

その心が
ほんの少し
分かるような気がして

またね

桜の花が
ひらひらと
枝にお別れして
地面に落ちていました

土に還り
再び
柔らかな蕾になるまで
しばしの別れ

春は殊更
別れの季節でもあるけれど
「さよなら」ではなく
「またね」で締め括りたい

また会えるという
希望を残した方が
余韻があって
心優しい

一巡りが
どれほどの時間かは
想像できないけれど

もしかしたら
人の時間の枠を超えた
壮大な長さかもしれないけれど

さよならではなく
いつでも
またねを

風を

感じられるような写真を
撮りたいと思っていました

見えないものを写し込む写真は
奥深い

音 風 香り
その瞬間の心の動き

見てくれる人に
心に思い描く人に

そのまま伝わるようにと願い
写真を撮っています

ずっと

風が吹いてはしなり
何度となく
枝葉は折れたけれど

根だけは
どうにか生きていて
芽を出し続ける

こう在りたいと願う気持ちは
いつも胸の中にあって
岐路に直面するたび
導いてくれる

変わらずに
持ち続けているものを
大事に

どんな形であっても
実を結ぶまで

巡り

解けた靴紐を
結ぶように

取れたボタンを
縫い付けるように

花の水遣りのように

小さくて些細な作業を
積み重ねてゆく

人との関わり合いには
終わりもゴールもなくて
まるで生き物のよう

尽きることなく
巡り巡る気持ちの流れを
自由に
そのままに

普通で特別で

新鮮な心持ちで臨んだ1日は
淡々と過ぎてゆきました

目に留ったサザンカ
咲いている今は
花にとっては特別な時間で

自分にとってだけではなく
周りに溢れている誰かの特別に
気がつくための
いつも通りの穏やかな日

特別と普通の境目を
なくしてゆけたら

不安について

よく不安になっていたなと
振り返ります

不安や疑いの気持ちに
時間と心を費やすよりも

前向きな力
明るめの未来と運命
そして相手の幸せを

信じる方向に
心を寄せる方が
美しい

信じることは祈ること

水面の氷は
お昼近くには溶けていました

春の陽射しに暖められ
綺麗に
消えていたのです